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「感受性に優れた人は、この冷房と涼房、暖房と温房の違いが明確に分かります。しかし、何でも理屈で納得したがる人たちは理解し難いようです。そういう人たちは、C値がこれこれで、Q値がこうで、さらに温度・湿度のデータを見せて、ほら、だからこんなにも快適ですよというトークを求めるものです。しかし、それらの違いは数値やデータで説明することはできません。私に言わせれば、数値やデータで説明しようとする人たちは、感性に乏しいというか、住み心地の本質を理解できていないと思うのです。
まったく同じに、温度が20度、湿度が50%であっても、空気暖房の家と、輻射暖房の家とでは快適さが違います。さらに、換気の仕方によっても快適さは変わるのです。温度・湿度のデータをどんなに精密に分析して比較したところで、その違いを知ることはできません。
この体感ハウスは、40ポイントの温度と湿度を1年中測定しています。そのデータを公表してもらいたいという要望はあるのですが、データはあくまでもこの家固有のものでしかありません。だから、それを公表して、自慢したところであまり意味がないのです。 つまり、住み心地というものは、データの比較では知ることができないものですから、お客様としては、とにかく体感して、その快適さが自分の肌に合うかどうかを知ることが大事です。」
『さらに「いい家」を求めて』 久保田紀子著 92頁 2004年 ごま書房刊 より